今回は、アドリブが一気にジャズっぽくなる「クロマチックアプローチ」について解説しました。
難しい理論を覚える必要はなく、単純にターゲットノートに対して半音でアプローチしていくアイデアです。これだけで、ジャズっぽい雰囲気を出すことが出来ます。是非参考にしてみてください!
クロマチックとは?
まずは「クロマチック」という言葉について確認しておきましょう。
クロマチックとは、「半音階」という意味です。
特定のスケールや、理論があるわけではなく、単純な半音の音階のことを指します。
クロマチックアプローチとは?
クロマチックアプローチとは、クロマチック(半音階)を使ってフレージングすることです。
ここでは、ターゲットノートに対して、クロマチックでアプローチすることを言います。
アドリブの時に、コードに合った音をターゲットノートにして、その音に向かって半音階でアプローチしていくことを、クロマチックアプローチと呼びます。
クロマチックアプローチを使ってフレーズを作る
では実際に、ジャズっぽいサウンドになるクロマチックアプローチを使ってフレーズを作る手順を具体的に解説していきます。
ターゲットノートを決める
まずはターゲットとなる音を決めます。クロマチックでアプローチしたい音ですね。
そのコードの上でアドリブをする時に、強調したい音とも言えるでしょう。クロマチックでアプローチしていくことで、その音を強調することができます。
主に、コードトーン、特に、ルート・3rd・5thのどれかにする場合が多いです。最終的にきちんとコード感が出るものが望ましいですね。
クロマチックでアプローチした時に、コード感が出る音を選びたいので、結果的に3rdとか5thになります。
半音下 or 半音上のどちらからアプローチするかを決める
基本的には、半音でアプローチしていれば、クロマチックアプローチとなりますが、フレーズを考える際は、ターゲットノートに対して半音上からアプローチするのか、半音下からアプローチするのかを決めましょう。
ダイアトニックではない音を使ってアプローチしていく場合は、ターゲットノートの半音下からアプローチした方が着地感が出やすいです。
クロマチックアプローチの例を紹介
ターゲットノートに対してどのようにアプローチしていくのかを図で見ていきましょう。
同一方向からのアプローチ
・下から1音でアプローチ
・下から2音でアプローチ
・上から1音でアプローチ
・上から2音でアプローチ
ターゲットノートを囲むアプローチ
・Pattern①
・Pattern②
・発展系①
・発展系②
コードトーンに対してアプローチをしていくフレーズ
では、実際にクロマチックアプローチを使ったフレーズを紹介します。
ジョーパスがよくやっていたやつ風のフレーズです。あえて全てクロマチックで、ターゲットノートは、「C」のコードトーン(トライアド)になります。
まさにジョーパスが好んでよく弾いていたフレーズですね。これがクロマチックアプローチの極致だと思います。
まとめ
では今回のまとめです。
クロマチックとは、半音階のことを言います。
そして、クロマチックアプローチとは、
クロマチック(半音階)を使ってフレージングすること。
具体的には、ターゲットノートに対して半音でフレージングしていくことです。
クロマチックアプローチを使ってフレーズを作るには、
- ターゲットノートを決める
- 半音下か半音上か、どちらからアプローチするかを決める
- さらにアプローチノートを追加していく
という手順で行いましょう。
クロマチックアプローチのメリットは、
- これを使うだけで、一気にジャズっぽくなる(オーソドックスなジャズサウンド)
- ツーファイブフレーズなどに比べると、使い所も比較的自由
- メジャースケール1発で弾くのと似たような感覚
- とりあえずクロマチックアプローチのフレーズなら、キーが合っていればサウンドしてくれる
などがあります。
「ジャズっぽいアドリブができない」
「難しい理論を勉強するのは面倒だけどジャズっぽく弾きたい」
そんな方は是非練習してみてください。
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