今回は、サイクルオブ4th(Circle of 4th/Cycle of 4th)という考え方について紹介します。
スケールポジションやフレーズ、コードフォームなどを、12のキーで練習をしたい時におすすめの理論・考え方です。
サイクルオブ4th(サークルオブ4th)とは?
サイクルオブ4thとは、完全4度進行のことです。
コードで考えても良いし、単純にルートの移動として考えても良いです。とにかく完全4度で音が進行していくことを言います。
因みに、英語圏では、
- Cycle of 4th(Fourth)
- Circle of 4th(Fourth)
どちらの言い方でも良いみたいです。僕的には、Cから始まってCに戻ってくる感じが、サイクルしている感じに捉えているので、Cycle of 4thの方がしっくりきます。
完全4度とは?
完全4度とは、音と音の幅、「音程」のことです。
分かりやすい音で言うと、ナチュラルの「ド」と「ファ」の関係のことです。
「全音ー全音ー全音ー半音」という音程になります。
ギタリストは、4度音程はギターで覚えておくと簡単です。
実践的な覚え方としては、6弦と5弦の関係性で覚えるのがおすすめです。
・6弦から5弦の移動なら同フレット
・5弦から6弦の移動なら2フレット下がる
ギターで完全4度を覚えるならこのように、ルートの移動と紐付けで覚えるのが良いでしょう。もちろん、6弦と5弦のどこに何の音があるかは把握しておく必要があります。
まぁ、実践で4度音程を瞬時に判断するには、結局覚えてしまうのが一番早いです。
GbはF#でもOKです。
フレーズやスケールを12のKeyで練習する時に使う
サイクルオブ4thの使い方としては、
フレーズやスケールの練習を12キーで行いたい時に使うのがおすすめ
です。
例えば、
- メジャースケールを12キーで
- ツーファイブフレーズを12キーで
- コードトーンの形を覚えるために12キーでやる
- コードフォームを練習するのに、12キーでやる
このような感じですね。
特に、
- スケールの型とか、
- コードトーンの型とか、
- コードフォームとか、
1つの型やフォームを覚える時に、同じ場所でやるよりも、色んな場所で練習した方が合理的だからです。その時に適当な場所を選ぶより、どうせやるなら、サイクルオブ4thできちんと12キーの場所を覚えながらやる方が絶対良いです。
具体的な練習方法は?
おすすめの練習方法は以下の2つ。
- 5弦だけで12キーやる
- 6弦だけで12キーやる
この2つです。順番はどちらが先でも構いません。
とにかくフレーズやスケールがあったら、まずはこの2つの方法で練習していきましょう。
目的は、そのフレーズやスケールパターンを、同じ型のまま12の場所で出来るようになることです。
直接アドリブの質を上げるような実践的な練習ではないです。これは、型を覚える作業として行う練習です。1つの場所で同じ型を繰り返すのも良いですが、どうせやるならいつか遭遇するであろう12の場所を最初から経験して、弾いたことがある状態にしておくことが大事。
ただし、コードフォームの場合は、6弦と5弦を行き来する練習も有効です。
実際のスタンダード曲では、4度進行で同じコードが続くことも多いので(メジャーセブンが続いたり、マイナーセブンが続いたりといった感じ)、コードについては6弦と5弦を移動しながら弾くことが実践的な練習にもなります。
12キーで練習する時の注意点
12キーで練習する時に、半音ずつズラしていくのは、あまりおすすめできません。
理由は、「音を意識せずに出来てしまうから」です。
サイクルオブ4thを使った4度進行だと、常に次の音が何かを考えなければ弾けません。
4度進行は、「ツーファイブワン」の流れと同じなので、スタンダードの良く出てくるコード進行を効率よく覚えながら練習できます。
ルートの場所も覚えられるし、定番進行であるツーファイブなどのコード進行ともリンクできる。
何回も言いますが、どうせ12個のキーで練習するなら、
効率良く、コード進行やツーファイブともリンクできるサイクルオブ4thがおすすめです。
きちんと音を意識して、12個の場所で練習しましょう。
まとめ
今回は、サイクルオブ4thについて解説しました。
サイクルオブ4thとは、完全4度進行のことです。完全4度とは、「ド」と「ファ」の関係のことです。
使い方としては、
フレーズやスケールの練習を12キーで行いたい時に使うのがおすすめ。
どうせ12キーで練習するなら、半音ズラしとかではなく、
きちんと音を意識して練習できる「サイクルオブ4th」がおすすめです。
個人的には、満足いくまで12キーを延々と回し続けられるのも嬉しい(笑)。
ということで、今回は以上となります。ありがとうございました!
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