今回は、メジャーセブンスコードのバリエーションを増やそうというテーマとなります。
- 転回形とは?
- Drop2ボイシングとは?
- フォームとポジションを解説
紹介するのは、 Cmaj7コードの、5弦ルートの4つの転回形です。ボイシングタイプは、ギターでは最もポピュラーな「Drop2」というボイシング。 同じCmaj7でも、積み方が異なるだけでどれだけサウンドが異なるのかを実感していただきたいです。
是非参考にしてみてください!
コードの転回形とは?
転回形とは、音の積み方を変えて弾くことを言います。
同じC(ドミソ)というコードでも、
- ドミソ
- ミソド
- ソドミ
というように、音の積み上げ方を変えて弾くことがあります。
転回していく時は、1番近いコードトーンへ音を移動させていきます。
Cmaj7(ドミソシ)の場合、
- ド→ミ
- ミ→ソ
- ソ→シ
- シ→ド
という感じです。
1番下の音を1番上に持ってくるのではなく、次のコードトーンへ移動するというのが大切なポイントです。4-way-closeでは、1番下の音を1番上に持ってこれば良いですが、Drop2やDrop3になると全く違ったコードになってしまうので気をつけましょう。
構成音は同じでも、音の積み方が変わるだけで、コード自体の響きも大きく変わる場合があります。ギタリストは、ルートポジションを多用する傾向にありますが、転回形を覚えて、同じCmaj7でも別の押さえ方のバリエーションを知っておくことで、バッキングのボイシングに拡がりを持たせることができます。
ルートを目印にコードを押さえている人には少し難しく感じるかもしれませんが、きちんとコードの構成音を覚えて弾くことで、バッキングだけでなくアドリブのレベルアップやギターを操ることのレベルも上がるので、是非頑張って覚えましょう。
ドロップ2(Drop2)ボイシングとは?
まずは基本となる「4-way-close」というボイシングタイプを知りましょう。
4-way-closeのルートポジションと3つの転回形は以下の通りです。
3度堆積でそのまま積み上げたコードを4-way-closeと言います。
ではDrop2はどのような音の積み方になるのでしょうか?
Drop2は、
4-way-closeの上から2番目の音をボトムへDropした積み方
となります。
4-way-closeの上から2番目の音を、1オクターブ下へ下げたボイシングとなります。
ギターで多く使われる5弦ルートのコードフォームは、ほぼ全てDrop2ボイシングとなります。
Drop2ボイシングの転回形とは?
4-way-closeをDrop2に変えたものを転回していきます。
考え方は異なりますが、もしくは、4-way-closeの4つの転回形を、それぞれDrop2に変えるという考えでも大丈夫です。変換方法の問題なのでどちらでもOKかなと思います。
では、「Cmaj7」のDrop2ボイシングで考えてみましょう。
「Cmaj7」のDrop2は、
「ドソシミ(CGBE)」
という積み方です。
この各音を次のコードトーンへ移動させます。
- C→E
- G→B
- B→C
- E→G
という具合です。
先ほども書きましたが、1番下の音を1番上に持ってくるのではありません。
各音を次のコードトーンへ移動させるのです。ここを間違わないようにしましょう。
転回形コードのフォームとポジション
転回形は全部で4つ(ルートポジション含む)あります。
ポジションについては、まず同一弦上のコードトーンを把握することから始めましょう。
5弦上でのコードトーンをまずは覚えてください。
そして、各コードトーンから始まるコードフォームを覚えていきます。
ルートポジション(ルートがボトムにある形)
第1転回形(1st Inversion)
第2転回形(2nd Inversion)
第2転回系は2つ押さえ方を紹介しておきます。弾きやすい方を選びましょう。
第3転回形(3rd Inversion)
フレットボード全体で見るとこんな感じです。
第1転回形は特に押さえるのが難しいですが、とても美しい響きが特徴のコードなので、是非頑張って練習してみてください。
まとめ
メジャーセブンスコードのバリエーションを増やす方法ということで、
メジャーセブンの転回形について解説しました。
転回形とは、音の積み方が変わること。
そして、
転回する時は、次のコードトーンへ移動する
というのが大事なポイントです。
今回は5弦ルートのDrop2ボイシングの転回形を紹介しました。同じCmaj7コードでも、4つの違ったフォームを知っているだけで、バッキングのクオリティは上がる&バリエーションは確実に増えます。
ルートから始まらない形を使えることは、ギタリストにとって永遠の課題。
転回形をマスターして、ルートに頼らないボイシングで弾きましょう。
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