オルタードスケールは不要?!大事なのは意図を持ってテンションを使うこと【ジャズギターアドリブ】 | Jazz Guitar Tribe

オルタードスケールは不要?!大事なのは意図を持ってテンションを使うこと【ジャズギターアドリブ】

アドリブの思考・練習方法

今回は、オルタードスケールについて僕の考え方を解説します。

  • スケールとして捉える
  • 使いたいテンションを捉える

この2通りの考え方でオルタードスケールを使っています。ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。

オルタードスケールは不要?!大事なのは意図を持ってテンションを使うこと【ジャズギターアドリブ】

 

オルタードスケールをスケールとして捉える

まずは、オルタードスケールとはどんなスケールかを確認しておきましょう。

構成音は以下の通りです。

  • コードトーン:ルート・M3rd・b7th
  • テンション:b9・#9・#11・b13

要するに、5thを省いたコードトーンに、全てのオルタードテンションを加えて並べたものです。

4つのオルタードテンションを全て使いたい時に都合の良いスケールですね。いかにもジャズmミュージシャンがこじつけで作ったスケールのようです。実際のところはわかりませんが…。

 

「スケールとして捉える」の意味

よくあるオルタードのフレーズではなく、純粋にスケール(音階)としてサウンドさせることを言います。

多くのオルタードのフレーズでは、全てのテンションを使っている訳ではありません。特に、#11thは省かれることが多いのがポイントです。

b9・#9・b13は、サウンドキャラクターとしては同じ分類に入りますが、#11thは、リディアンの特徴音でもあるため、前述の3つのテンションとは少しサウンドが異なります。

スケールとして捉える場合は、できるだけ4つのオルタードテンションをフルに使ったサウンドをイメージすることが大切です。4つのオルタードテンションを使うことを念頭に置きましょう。

定番のオルタードフレーズを異なるサウンドを出すには、#11thをきちんと入れることです。これによって、アウト感が強くなり、オルタードスケールが持つ本来の響きを表現できます。

メロディックマイナーで考えてもOK

考え方の問題ですが、オルタードスケールはメロディックマイナーを想定して弾いてもOKです。

メロディックマイナーに置き換えて弾く場合は、半音上のメロディックマイナーを弾きます。

  • C7なら「Db」のメロディックマイナー
  • G7なら「Ab」のメロディックマイナー

オルタードスケール=半音上のメロディックマイナーとして覚えておくと良いでしょう。

メロディックマイナーとして弾く場合も、考え方が異なるので、弾いている感覚は同じにならないと思います。

どちらにせよ、スケールとして弾く場合は、比較的アウト感が強めになるということを覚えておきましょう。

5thが含まれていないこともポイント

オルタードスケールには、5thが含まれていません。その分多くのテンションを入れることが可能になります。

理論・ルール的には、5thを使うことは別に間違いではありませんが、きちんと5thを省いて弾くことで、純粋なオルタードスケールのサウンドを表現できます。

5thが入ると、クロマチック感が強くなってしまうので、スケール的に弾くなら当然省く方が良いでしょう。そもそも5thを入れた時点でオルタードスケールではなくなってしまいますしね。

 

使いたいテンションで考える

オルタードスケールを、使いたいテンションを選んで弾くという方法です。それぞれのオルタードテンションが持つサウンドを重視する考え方となります。

4つのオルタードテンションを全て使えるので、使いたいテンションをピックアップしてフレージングしていく感じです。

そのためには、それぞれのテンションがどのようにサウンドするかを耳できちんと理解しておく必要があります。

各テンションの特徴

以下に、4つのオルタードテンションの特徴をまとめました。どのテンションを使うかは、その時に欲しいサウンドで選びましょう。

b9th

  • HP5のような響き
  • クラシカルな雰囲気に感じる場合もある
  • 次のコードの5thへ解決することで強い着地感を持たせることが可能

#9th

  • マイナー3rdと同じ音
  • マイナーコードに解決する場合によく合う
  • メジャーキーのⅤ7においては、強めのテンション感がある

#11th

  • リディアン系の特徴音
  • 浮遊感のあるサウンドが大きな特徴
  • コンテンポラリースタイルには欠かせない音
  • 4つのオルタードテンションの中では、1人だけ別のグループに属する感じ

b13th

  • b9や#9との相性が良い
  • b9との組み合わせでHP5のサウンドに
  • どちらかというとマイナーキー向けのテンション
  • オーギュメントっぽい雰囲気を出したい時に使う
  • 所謂オルタード系のサウンドは、b9・#9・b13の3つが中心になることが多い

 

それぞれのテンションの特徴を知った上で、自分好みのフレーズを作り上げていきましょう。

 

まとめ

今回は、オルタードスケールの考え方について解説しました。

  • 使いたいテンションで考える
  • スケールで捉える

の2つの考え方です。

オルタードスケールは、純粋にスケールとして弾くとかなりアウト感が強いスケールです。

オルタードフレーズは、b9・#9・b13を中心に構成されていることが多く、#11thは実はアウト感やスケール全体のサウンドに大きな影響を与えるテンションであることを覚えておいてください。

オルタードスケールは、

  • スケールとして弾くか
  • ジャズっぽく作られたフレーズとして弾くか

によってサウンドは大きく異なります。

きちんと意図を持って弾くようにしましょう。

  • スケールとしてのサウンドを理解しておく
  • 使いたいテンションを選んで弾けるようになる

この2点がとても重要です。

オルタードテンションの響きと、スケールとしての響きをきちんと理解して使えるようになりましょう。

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