「今回は、Dm7の時にFmaj7のコードトーンを弾く理由」について解説していきます。
Dm7の時にFmaj7を弾くことで、Dm7(9)のサウンドが得られます。アドリブの時もバッキングの時にも使える方法なので是非試してみてくださいね。
Dm7の時にFmaj7のコードトーンを使ったフレージング例
Dm7-G7-Cmaj7というツーファイブのコード進行を使って、Dm7の時にFmaj7のコードトーンを使うフレージング例を紹介します。
・フレーズ①
・フレーズ②
・フレーズ③
なぜDm7の時にFmaj7のコードトーンを弾くのか?
では、なぜDm7の時にFmaj7のコードトーンを弾くのでしょうか?
結論から言うと、
Fmaj7=Dm7(9)になるから
です。
Dm7の上で、Fmaj7のコードトーンを弾くと、Dm7(9)のサウンドが得られます。
もう少し詳しく説明しましょう。
まず、Dm7のコードトーンを確認しておきます。
Dm7のコードトーンは、D,F,A,Cの4つです。
では、Fmaj7のコードトーンはどうでしょうか?
F,A,C,Eの4つの音ですね。
では、2つのコードトーンを比べてみましょう。
・Dm7 =D、F、A、C
・Fmaj7=F、A、C、E
F、A、Cの3つの音が被っていますね。
Dm7目線で言うと、3rdのF、5thのA、7thのC、の3つの音が共通部分となります。
では、共通していない音を見ていきましょう。
Dm7のDは言うまでもなくルート音ですね。
では、Fmaj7のEの音が、Dm7に対してどう作用するのでしょうか?
Fmaj7の7thである「E」の音は、Dm7の9thとしてサウンドします。ここが、1番の肝になります。
Dm7目線で見ると、3rd、5th、7th、9thという構成になっています。
ルートを省いた状態に、9thの音を加えることができるのです。
アッパーストラクチャートライアドと同じように、元のコードに、別のコードを乗せることで、テンションを含む浮遊間のあるサウンドを出すことができるのです。
m7コードの時(Ⅱm7やⅥm7)に、9thの音はとても良いサウンド効果を発揮します。
ソロを弾く時も、バッキングをする時も、です。
Dm7の時にFmaj7を弾く|コード編
では、コードの場合はどうなるかを見ていきましょう。
考え方は全く同じです。Dm7のコードバッキングをする時に、Fmaj7を弾いてあげると、Dm7(9)としてサウンドしてくれます。
この場合、Dm7のルートは弾かずに、Fmaj7のコードをDm7(9)として弾きます。
転回形のボイシングはまだまだありますが、ここではよく使われる3つのボイシング事例を紹介しました。
このように、アドリブだけでなくバッキングをする時にも応用できるので、是非覚えておいてくださいね。
まとめ
今回は、Dm7の時にFmaj7を弾くという、キーCの場合で説明しましたが、もちろん他のキーでも同じように出来ます。
覚え方としては、
m7コードから見て、3rdから始まるmaj7のコードトーンを弾く
という覚え方が良いと思います。
- Dm7なら3rdのFから始まるmaj7コード
- Gm7なら3rdのBbから始まるmaj7コード
- Fm7なら3rdのAbから始まるmaj7コード
ただドリアンスケールを弾いたり、どストレートにDm7のコードトーン弾くのもありですが、ルートを弾かずに9thを入れる、そして、それらの音そのものがFmaj7の響きを持っていれば、随分違ったサウンドになりますよね。
そして、サウンド的にはコンテンポラリー寄りのサウンドを作り出すことができます。
ということで、元のコードとは別のコードを想定して弾くことで、綺麗にテンションとして機能させるテクニックがある、という理論を紹介しました。
今回は、m7コード上でmaj7のコードトーンを弾く方法でしたが、今回の例以外にもたくさんの可能性があり、多彩なサウンドを作り出すことができますので、ぜひあなた自身でカッコ良いサウンドを探してみてくださいね。
ちなみに、次回は、maj7コード上でm7を弾くとどうなるか、どのようにサウンドするのかを解説していきたいと思います。
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