【必須理論】ドミナントモーションをきちんと理解しよう『後編』ドミナントコードはどこへ行くの?
今回は、ドミナントモーションについての解説動画「後編」です。
前編をまだ見ていない人は、まず前編からご覧ください。
→【ジャズ理論】ドミナントモーションを理解しよう『前編』不安定な響きの本当の意味とは?
このページでは、
・ドミナントゼブンスコードが解決する場所は決まっていること
・ジャズにおけるドミナントモーションの重要性について
この2点について解説しています。
セブンスコードが解決する場所は決まっている
セブンスコードは、必ず完全4度上のルートへ解決したくなる性質を持っています。
例えば、
・G7はCmaj7とかCm7へ
・A7はDmaj7とかDm7へ
といった感じですね。
ただし、実際の曲ではいつもそうとは限りません。スタンダードブックを見て確認してみましょう。
・G7からAm7
に行くこともあれば、
・A7からBbmaj7
に行くこともあります。
ですが、
G7が持つ性質そのものは変わらない
というのが大切なポイントです。
G7はいつもルートをCに持つコードへ進行しようとします。なので、アドリブも、その性質に則って弾くべきなのです。
G7の次にEbmaj7が来ているからといって、G7そのものの弾き方や解釈が変わるわけではありません。
アナライズする時には、
次にどんなコードへ進行していようが、そのセブンスコードが持つ機能を認識すべき
なのです。
ジャズにおけるドミナントセブンスコードの重要性について
ジャズにおいて、セブンスコードが果たす役割は非常に重要です。
基本的に、ジャズスタンダードはドミナントモーションの嵐です。とにかく解決!解決!解決!です。
そして、ジャズにおけるセブンスコードは、最も自由な解釈ができる場所です。
・色々な解釈ができるのもセブンスコード
・自由にアウトできる・アウトしやすいのもセブンスコード
セブンスコードを制する者はジャズを制すると言っても過言ではありません。
注意点
セブンスコードには4種類の解釈が必要です。
・純粋なダイアトニックコードである場合
・セカンダリードミナントである場合
・代理コード(裏コード)である場合
・完全な転調をしている場合
解決先のコードによっても弾き方は変わります。
代理コードの場合は、弾くスケールも決まっています。
転調している場合はキーごと意識を変える必要があります。
このように、一言にセブンスコードといっても、少なくとも4つの解釈は必要です。ほとんどの場合はこの4つのうちのどれかで解釈できます。
まとめ
2ページに渡って、ドミナントモーションについて解説してきました。最後にまとめておきましょう。
ドミナントモーションとは、お辞儀の時のサウンド
お辞儀の時のサウンドが最も分かりやすいドミナントモーションである。
不安定な響きとは?
・どこかへ行きたくなるサウンドであり
・次のコードをイメージできるサウンドである
セブンスコードが解決したくなるコードは限られている
セブンスコードの行き先は、サウンドの性質上基本的には決まっている。ただし曲中ではその通りに行かないこともしばしば。
アドリブの解釈においては、次のコードが何であろうと、そのセブンスコードが持つ性質に則って行うべき。
ジャズにおいては、セブンスコードをどのように弾くかが重要
セブンスコードは、4つの解釈ができる。
・純粋なダイアトニックコードである場合
・セカンダリードミナントである場合
・代理コード(裏コード)である場合
・完全な転調をしている場合
ほとんどのドミナントセブンスコードは、この4つのどれかで解釈が可能。
ということで、
セブンスコードは、多くのテンションを使える場所であり、より自由な解釈ができるコードです。
ドミナントモーションをきちんと理解して、アドリブに正しく生かしましょう。
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